夢を与える

2007年3月1日 読書
少し前に読売新聞の書評欄でキョンキョンが取り上げていた一冊。図書館の新刊入荷コーナーにあったので迷うことなく借りた。

読みやすくて、ページをめくる手が止まらない。序章からしてどんどん惹きつけられる。文体がとてもシンプル、でも的確に描写されているから情景が目に浮かぶ。

綿矢りさ、すごい。上手い。

小池真理子の卓越した文章力も読んでいてすごく気持ちいいんだけど、この本はまた違った心地よさを感じる。

フランス人の父と日本人の母から生まれた夕子が子どもモデルとして芸能界に入り、様々な出来事に揉まれながら成長し、破綻するまでの話。
「無理やり手に入れたものは、いつか離れていく」
という夕子の言葉が全てを物語っていて、印象に残った。

長編だけど3時間ほどで読了。

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